睡眠前に飲むと効果的なお茶の種類について
お茶の中でもノンカフェインのものなど、睡眠前に飲むと安眠に繋がるとされているものがあります。ここでは、眠りとお茶の関係性や、不眠の改善に適しているお茶の種類などについてご紹介しています。
お茶が持っている睡眠に良い働き
質の良い睡眠を導くのに有効な成分の一つに、アミノ酸の一種である「テアニン」があります。テアニンは、リラックス作用に優れているため、不眠の改善に有効な成分として注目されており、お茶にも多く含まれている成分です。
温かいお茶を飲むとなんだかほっと一息できるのは、テアニンの作用で副交感神経が活性化し、脳がリラックス状態であることを示すアルファ波を出すようになるから、と考えられます。
またその他にも、ストレスを緩和する鎮静効果や、疲労回復効果なども期待できると報告されています。ですので、寝る前にお茶を飲むと脳や体がほどよくリラックスするため、自然と眠りに入っていけるようになるとされているのです。
おすすめはノンカフェインのハーブティー
テアニンを含むお茶には、緑茶やハーブティーが挙げられます。緑茶はテアニンが多く含まれますが、同時に覚醒作用のあるカフェインも含まれているため、睡眠のためには少し効果が低くなると思われます。反対にハーブティーはカフェインを含みませんので、寝る前のお茶には最も適していると考えられます。
お茶に使用されるハーブは、その香りにもリラックス効果が期待できます。ただ、就寝前に飲むものですから、利尿作用が少ないものを選ぶようにすることと、ハーブには妊娠中や体質などによって合わないものもありますので注意してください。
眠りにいい理由
ハーブティーの中でも、睡眠前のお茶として一番知られているのが、カモミールティーです。カモミールは、心を落ち着かせる作用があり、リラックス効果が高いため、眠りにつきやすいとされています。
眠りにいい理由
セントジョンズワートには、睡眠ホルモンであるメラトニンを増やす作用があるとされています。睡眠の質を良くすることが期待されますので、睡眠前のお茶としておすすめです。
眠りにいい理由
レモンバームには、緊張や不安を抑制する作用があるとされています。そのため、ストレスや悩みごとなどで眠れないという時に、良い効果をもたらしてくれると考えられています。
眠りにいい理由
ラベンダーには、精神を安定させてくれる作用があり、ストレスの緩和に良い働きをしてくれます。睡眠のためにお茶として飲むのはもちろん、ハーブを枕元において香りの効果を取り入れるのも有効です
眠りにいい理由
ペパーミントには、精神疲労をリフレッシュさせる効果と、胃や腸の働きをよくする働きがあります。独特の清涼感があり、心身ともにスッキリした状態で睡眠に入ることが期待できます。
眠りにいい理由
チャイは煮出した紅茶にスパイスを入れたミルクティーのことです。チャイを飲むとスパイスが体を温めて、ミルクが睡眠ホルモンのメラトニンの素になってくれるので眠りやすくなると言われています。ただ、カフェインを含む紅茶なので、飲み過ぎはかえって眠れなくなるので注意してください。
眠りにいい理由
パッションフラワーは「トケイソウ」という植物のことで、「植物の精神安定剤」と呼ばれるほど精神作用が高く、鎮静効果やリラックス効果、抗うつ作用などがあり、不眠の解消に利用されています。
眠りにいい理由
マロウブルーというハーブを使用したお茶で、炎症を改善する効果や鎮静効果があり、風邪や胃炎などで体調が悪い時に飲めば眠りやすくしてくれます。味や香りがマイルドでハーブティーが苦手な人でも飲みやすく、美しいブルーの色がレモンを加えるとピンクに変化して色も楽しめるハーブティーです。
眠りにいい理由
サフランは体を温め、女性の体の不調を改善する効果があり、特に冷えなどの症状で眠れない時に効果的です。また、幸せホルモンのセロトニンのバランスを整えてくれるので、精神状態が落ち着いて眠りやすくなります。
眠りにいい理由
梅昆布茶は昆布と梅の組み合わせによってクエン酸やカリウム、ナトリウムなどが摂取でき、疲労回復効果で安眠しやすくなります。温かい梅昆布茶を飲むことでリラックスできる効果も期待できます。
眠りにいい理由
ゆずには血行を促進させて体を温める効果があるので、冬の寒い夜に飲むことでポカポカして眠りやすくなります。また、ゆずの香りにもリラックスさせる作用があり、高ぶった神経を落ち着かせて眠りに導いてくれます。
眠りにいい理由
アマチャズルは、健康促進に用いられることの多い植物で、鎮静効果のあるサポニンを多く含んでいます。サポニンは病気の予防だけでなく、ストレスの緩和にも効果的と言われていて、ほんのり甘い風味と相まってリラックスさせて安眠効果を高めてくれます。
眠りにいい理由
シソは鉄分が豊富で冷え性を改善、肌に潤いを与えてアレルギー症状を緩和させる効果があるため、冷えて眠れない時やアレルギー症状でかゆくて眠れない時にも効果的です。また、シソの香りにはリラックス効果もあり、神経が高ぶって眠れない時にも役立ちます。
夜グッスリ眠るのに不向きなお茶とは
お茶には睡眠に良い作用をすることが期待できますが、その反面で睡眠を妨げてしまう種類のお茶もあります。睡眠を妨げるものとしてまず挙げられるのが、カフェインを多く含んだ飲み物です。カフェインには脳を覚醒させる作用がありますので、寝る前に摂取することはNG。
また、利尿作用もあるため、夜中に何度もトイレに目が覚めてしまう、といったことが懸念されます。ココアに含まれるテオブロミンという成分も、脳を興奮状態にさせる働きがあるとされるので、就寝前に飲むことは避けた方が良いと言われています。
眠りに不向きな理由
カフェイン入りの飲料の代表格と言えるのがコーヒーです。就寝前に飲むとかえって目が冴えてしまいますので、安眠のためには避けた方が良いでしょう。
眠りに不向きな理由
紅茶にもコーヒーと同様、カフェインが多く含まれています。飲むのであれば就寝前は避け、就寝の3~6時間ほど前に飲むようにすると、眠りやすくなるそうです。
眠りに不向きな理由
緑茶には睡眠に良い成分テアニンと同時に、カフェインも含まれています。テアニンの作用でカフェインの効果は穏やかですが、就寝前は避けた方が良いでしょう。
眠りに不向きな理由
玉露にもテアニンが含まれますが、同時にコーヒーよりもカフェインの含有量が多いという特徴があります。そのため、飲むのは睡眠の6時間以上前までが良いでしょう。
眠りに不向きな理由
ウーロン茶やほうじ茶にもカフェインが含まれています。そのため、就寝前に飲むものとしては、適さないと言えるでしょう。
ビール・お酒
栄養ドリンク・エナジードリンク
ココア
コーラ
お茶の効果をサプリメントで摂取
不眠の改善に良いとされるお茶の成分「テアニン」。より良い睡眠のためには積極的に取り入れたいところですが、カフェインや水分の取り過ぎなど、お茶を飲むことでの摂取には気をつけることがいくつかあります。
また、毎日の習慣として続けるのが、忙しい方には難しいかもしれませんし、それがかえってストレスになってしまうかもしれません。
その点、サプリメントで必要な成分を補給する場合は、そういった心配が少なくお茶よりも気軽に成分を摂取することが可能です。お茶はお茶で楽しみながら、上手にサプリメントも活用すると良いでしょう。