聴くと眠れる?音楽による入眠効果とは
眠れないときの対処法の一つとして「音楽」を聞くことが挙げられています。ここでは、音楽が持つ睡眠への効果や、気持ちをリラックスさせ睡眠に良いと人気の楽曲などについて、ご紹介していきます。
脳のリラックスを表すアルファ波と音楽
私たちの脳は、活動しているときに脳波を出しています。脳波は周波数によって分類されており、脳の状態によってその種類が異なります。つまり、起きて活発に活動しているときの脳波と、リラックスして休んでいるときの脳波は違うのです。眠りにつくためには、この脳波をリラックスしているときに出る「アルファ波」にする必要があるのです。音楽の種類の中には、脳波を活動状態にあるベータ波からアルファ波に変える効果が確認されているものがあります。そのため音楽は、眠れないときに睡眠へと導く方法として、有効であると言えるのです。
テンポがゆったりしたBGMが適しています
眠れないときに聴く音楽に求められるのは、脳がリラックスしていることを示すアルファ波に変えることです。そこでおすすめしたいのが、テンポがゆったりしたBGMです。“ヒーリングミュージック”とされる川のせせらぎや波の音といった自然界のBGMや、オルゴール、クラシック曲などがアルファ波を誘発させるのに適しているとされています。単調な音やテンポは脳を休める効果が高く、心身ともにリラックスしやすい状態となり、眠りやすくなるそうです。
一方で音楽には、脳を興奮させ気持ちを高揚させるような曲もあります。アップテンポで音の強弱が激しく歌詞も過激、といった特徴のある音楽は、脳を覚醒させてしまうため、眠りとは全く正反対の効果を持つ音楽と言えます。また、テンポがゆっくりした楽曲でも歌詞がついていると、無意識に脳が歌詞の内容を理解しようと働くので、休まりにくいということも報告されています。寝る前には、ジャンル問わずアップテンポな激しい曲は避けましょう。
脳の刺激にならないよう注意しましょう
音楽の入眠効果を最大限引き出すには、就寝前の30分~1時間ほどの時間、脳にできるだけ刺激となることを省いた環境で聴くのがベストです。リラックス状態のアルファ波は、光や音などの刺激に影響を受けやすいため、音量は図書館なみの静けさで心地よく流れている程度で聴くのが良いそうです。また、テレビやPC・スマホ画面の光(ブルーライト)も、脳にはとても刺激になりますので、就寝前の使用はおすすめできません。でも、PC・スマホで音楽をお聴きになる場合は、なるだけ画面の光が目の中に入らないような工夫をされると良いでしょう。
自然の音の中でゆったりとした曲調のピアノ演奏が流れていくCDです。水音などの自然音だけではちょっと…、という方におすすめ。リラクゼーションサロンなどでも使用されることの多いCDです。
クラシックの楽曲の中でもリラックス効果が特に高いとされている、モーツァルトの楽曲を集めたCDです。癒やし系のゆったりとした曲調が、自然と眠りへと誘っていきます。
川のせせらぎや海のさざ波といった、水音を中心に自然音と音楽が重なっていくヒーリングミュージックです。安定した自然のリズムで、眠りにつきやすいと支持されているCDです。
雨音という自然界の音を中心に聴かせるCDです。雨音が奏でる1/fという特殊な音階が、緊張した脳をリラックスさせて、聴いている内に自然と眠りへと誘われるそうです。
ドラマやCM、映画音楽などをオルゴールでアレンジしたもののベスト盤です。オルゴールのやさしい音色が、疲れた脳をリラックスさせて、快適な睡眠へと導いていきます。