心身に落ち着きをもたらし睡眠の質を改善
布団に入ってもなかなか眠りにつけない・眠りが浅いなど、睡眠のお悩みを持っているのであれば、瞑想によって心身のコンディションを整えてみるのはいかがでしょうか。眠りやすくなる瞑想の方法をご紹介します。
瞑想とは、私達が身の回りから受ける音や視覚的な情報をシャットアウトして脳や肉体への刺激をなくし、心身ともに穏やかな状態を作り出すこと。正しく瞑想した状態は睡眠中とほとんど変わらないといわれています。正しい方法で瞑想をすると、まるで意識を保ちながら心と身体が眠ってしまったような状態となるのです。瞑想によって睡眠に非常に近い心身のコンディションを作り出してから、睡眠に移行することで、より容易に眠りにつくことができます。入眠しづらい日が続き、どうやって眠れば良いのかわからなくなってしまった…という方はぜひ試してみてください。
瞑想と聞くと、厳しい修行を必要とする宗教的儀式を想像される方も多いことでしょう。しかし、ここでご紹介する瞑想はそれほど難しいものではありません。気軽にチャレンジしてみてください。
丹田(たんでん)呼吸
丹田とは、へそから陰部にかけての中間あたりにある部位で、気力が集まるとされているツボです。息を吸うときにこの丹田を膨らませ、吐くときにへこませるように意識しながら呼吸する瞑想法を丹田呼吸といいます。呼吸に意識を集中させることで心から余計な雑事を振り払って、気を静めるようにしてみましょう。身体をリラックスさせて目を閉じ、ゆっくりと深呼吸するように行うとより精神安定に効果的です。
マインドフルネス
マインドフルネスも丹田呼吸と同じく、呼吸に意識を集中させることで心身を落ち着かせる瞑想法です。マインドフルネスは、布団の上か床の上に背筋を伸ばして座り、目を閉じ、身体を動かさないようにジッとしながらゆっくりと深呼吸をします。頭の中から考え事を取り払い、「息を吸って、吐く」ということだけに意識を集中させるのがポイントです。難しいテクニックは一切必要ないため、誰でも手軽に毎日行える瞑想法といえるでしょう。
自律神経は、興奮を起こす交感神経と、リラックスする副交感神経のバランスによって成り立っています。眠りにくいと悩んでいる場合、交感神経が高ぶっていることがほとんどです。上記でご紹介した2つの瞑想は、呼吸を意識的に整えることで心身の興奮を鎮め、短時間で効果的にリラックスするための方法になります。リラックス状態に導くことで自律神経のバランスを正常に近づけ、人間が本来持っているはずの「自然に眠りにつく機能」をサポートすることができます。
また、頭の中の短期記憶を整理し、頭をスッキリさせることも瞑想の数ある効能のうちのひとつです。頭がスッキリして雑念が取り払われれば、心が自然と穏やかになり、眠りに落ちやすい状態となってくれます。
短い時間から始め徐々に馴らす
瞑想は一見簡単そうに見えますが、意外と奥が深いものです。初めてチャレンジする方は、意識をジッと集中させるのが難しいと感じるかもしれません。無理に頑張って瞑想を続けようとすると、かえって神経が疲れ、眠りから遠ざかってしまうことがあります。慣れない最初のうちは短い時間から始めて、少しずつ時間を延ばしていくようにすると良いでしょう。瞑想は短い時間であっても、集中して行えば効果はあるため心配はいりません。
眠たいときには瞑想はしない
瞑想は睡眠とよく似た心身のコンディションを作り出すための手法です。したがって、瞑想をしているうちに眠気を感じてくることはよくあります。しかし、眠ることを目的として瞑想を行うなら眠気を我慢して瞑想を続ける必要はまったくありません。瞑想をする前から少しでも眠気を感じている場合や、または瞑想途中から眠くなってきたときには、無理をして続けずにすみやかに寝る体制に入ると良いでしょう。
また、不眠を改善するために睡眠サプリを利用する方法もおすすめです。睡眠の質を向上させる効果があり、根本からの改善が期待できます。瞑想とあわせて睡眠サプリを利用することで、より効果を高めることができるでしょう。