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概日リズム睡眠障害による不眠

概日リズム睡眠障害の原因は体内時計にあり

概日リズム睡眠障害には7つの種類がありますが、そのほとんどが体内時計である「概日リズム」が狂ってしまうことが原因です。概日リズム睡眠障害を引き起こすと日中の眠気や集中力の低下、吐き気や下痢などの原因にもなります。ここでは、その症状や原因、解決策についてご紹介します。

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概日リズム睡眠障害とは?

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概日リズム睡眠障害には7つの種類がある

概日リズム睡眠障害とは、身体の中の「概日リズム」が乱れてしまうことで起きる睡眠障害です。概日リズムは、「サーカディアン・リズム」とも呼ばれており、所謂「体内時計」のこと。この睡眠障害は、原因によって7つに分けられます。まずは、その種類と特徴について見てみましょう。

睡眠相後退症候群

若者が陥りやすい睡眠障害で、通常の就寝時間に眠りに就くことができなくなり、昼夜逆転の生活となる可能性もあります。朝起きることができないため、会社や学校に遅刻してしまう原因です。

睡眠相前進症候群

睡眠相後退症候群とは反対で、高齢者に多い睡眠障害です。通常の就寝時間よりも早く眠ってしまうため、深夜に覚醒してしまい、夕方には眠たくなってしまうタイプです。

交代勤務睡眠障害

仕事の時間帯が不規則で、夜勤と日勤が混じっているような勤務体系の人に多い睡眠障害です。睡眠が浅くなりがちで、睡眠の途中で覚醒してしまうことが多く、勤務中の集中力低下や眠気、めまい、吐き気、下痢などが起きることもあります。

非24時間睡眠覚醒症候群

概日リズムが毎日少しずつずれることで、就寝時間も少しずつ遅れていく睡眠障害です。そのため深夜の就寝から朝方の就寝、そして日中の就寝へと変化していき、それに合わせて概日リズムも変化するため、日中に強い眠気を引き起こすこともあります。

不規則型睡眠覚醒パターン

概日リズムが崩れてしまっている状態で、決まった時間ではなく、不規則に眠気を催す睡眠障害です。そのため、日中に昼寝をしてしまう、深夜に眠れない、などの症状が引き起こされます。

時差症候群(ジェットラグ症候群)

時間帯の変化に対応できず、不眠症になってしまう睡眠障害です。日中の眠気に伴い、身体の不調が起きる場合もあります。

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概日リズム睡眠障害の原因とは?

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概日リズム睡眠障害はそれぞれ原因も異なる

概日リズム睡眠障害には7つの種類がありますが、それぞれ原因は異なっています。不眠症を改善するためには、まずは、原因を突き止めるところから始めてください。

睡眠相後退症候群

現代では深夜でも活動することができるため、深夜の外出やゲーム、スマホなどの操作によって引き起こされます。体内時計が遅れ、「深夜に就寝する」というリズムになってしまっていることが原因です。

睡眠相前進症候群

高齢では、傾向として就寝が早く、起床も早くなることが多いですが、程度が過ぎると日中の眠気につながります。この場合は、体内時計が早くなりすぎていることが原因です。

交代勤務睡眠障害

このタイプの睡眠障害の人は、体内時計がずれていないことが原因です。体内時計は正常に働いているにも関わらず、それに合わない時間帯に就寝しなければならないことが、不眠に繋がっています。

非24時間睡眠覚醒症候群

元々の人間の体内時計は25時間で設定されているのですが、毎日リセットされることで、決まった時間に眠ることができるようになっています。このタイプの睡眠障害では、体内時計のリセットが行われないことが原因です。

不規則型睡眠覚醒パターン

脳に障害が起きていることが、原因である場合が多いタイプです。生まれつき脳に障害がある方や、脳梗塞を発症した方に多いと言われています。社会生活を営んでいるときは問題ないのですが、社会参加をしなくなった場合に引き起こされます。

時差症候群(ジェットラグ症候群)

このタイプの睡眠障害は、時差が原因です。体内時計は、日本時間で正常に働いているにも関わらず、それに合っていない環境に置かれることで引き起こされます。アメリカ方面に行くと、体内時計を早める必要があるため、ヨーロッパ方面に行くよりも症状が強く出ることが多くなっています。

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概日リズム睡眠障害を改善するには

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概日リズム睡眠障害には、様々な種類と原因がありますが、基本的に体内時計を正常化させることで改善できる場合が多いでしょう。ここからは、体内時計を正常化させるための方法についてご紹介していきます。

朝日を浴びるようにする

人間が夜眠るためには、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」が分泌される必要があります。メラトニンは、太陽光を浴びた時間から約14~16時間後に分泌されるように出来ています。つまり、午後2時に太陽光を浴びたとすると、メラトニンが分泌され始めるのは午前4時です。就寝したい時間に合わせて太陽光を浴びると、希望する時間に眠ることが出来るようになっていきます。

時間療法を行う

時間療法とは、夜眠る時間を毎日3時間ずつずらしていき、希望の就寝時間になったところで固定するという治療法です。時間療法は、睡眠相後退症候群を治療する目的で作られました。しかしこの方法は病院での入院を伴う方法で、入院中は改善されても、退院後にまた体内時計がずれてしまう可能性もあります。

心理的要因と環境要因を解消する

概日リズム睡眠障害は、体内時計がずれている訳ではなく、心理的要因や環境要因によって引き起こされている可能性もあります。心理的要因は不安や悩み、ストレスなどのことで、環境要因は、周囲の騒音や明るい照明、部屋の気温などのことです。心理的要因や環境要因によって不眠になり、徐々に体内時計がずれてくることもあるため、この2点についても見直してみることが大切です。

睡眠サプリを飲む方法

最初に、「メラトニンの分泌を促すため朝日を浴びる」という方法をご紹介しました。しかしながら概日リズム睡眠障害では、「朝日を浴びる時間帯に起きられない」という問題があり、その場合には、睡眠サプリでメラトニンの摂取が可能です。しかしメラトニンを摂取できるサプリは副作用の心配があり、日本では販売されていません。そのため、「テアニン」という成分が配合されたものがおすすめです。

テアニンは、セロトニンという物質の生成をサポートします。そして、セロトニンは体内でメラトニンを生成します。テアニンが配合されたサプリを摂取することで、効率的に簡単に、メラトニンを作り出せるようになるでしょう。

クリニックへ相談

概日リズム睡眠障害が疑われる場合には、専門のクリニックに相談してみることも有効です。なぜなら、本当に概日リズム睡眠障害ならば、それは病気であり、通常は治療が必要となるからです。その症状が本当の概日リズム睡眠障害であるのか、または疑似的な症状の一種であるのかを判断してもらうため、早期の改善を目指したい方は、一度心療内科等を受診してみると良いでしょう。
もしクリニックで概日リズム睡眠障害と診断された場合には、具体的に次のような治療が行われます。

睡眠衛生指導

規則正しい生活や食事内容の見直し、睡眠に適した寝室の環境作り、寝る前にパソコンや携帯電話の画面を見ないこと等、生活習慣にアプローチすることで睡眠障害の克服を目指す治療法です。

時間制限法

眠くなってから眠り、かつ起床時間を一定にする方法。結果として、布団の中に入っている時間が短くなることもありますが、実際の睡眠時間が減少したり睡眠の質が低下したりすることは、ほとんどないとされています。概日リズム睡眠障害の改善には効果的な治療法であることが分かっています。

光刺激療法

明るい光を浴びると体内時計がリセットされるという人間の性質を利用し、タイミングを計って患者に強い光を当てる治療法。睡眠障害全般に用いられる治療法ですが、特に概日リズム睡眠障害の改善に効果的であることが知られています。

薬物療法

症状が改善されるまで、医師の判断で睡眠薬が処方されることがあります。患者の様子にしたがい、少しずつ睡眠薬の量を減らしていきます。

自分自身で行う対策で症状が改善されれば、それに越したことはありません。しかしながら、一定期間、自分で何らかの対策を行なったものの症状に変化が見られない場合には、症状が悪化する前に、一度専門医に診てもらうことが望まれます。

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青山・表参道_睡眠ストレスクリニック

診療科目 心療内科
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青山・表参道_睡眠ストレスクリニックは、表参道駅のすぐ近くにあり、睡眠やストレスにかかわる治療を専門にしているクリニック。丁寧に患者の話を聞いた上で、それぞれの症状に合わせて最適な処置を行うことで評判です。また、日本睡眠学会認定医・日本精神神経学会精神科専門医(指導医)が在籍しています。