妊娠と睡眠の関係性

Pregnancy

日本産婦人科医会の協力の下、全国の妊婦16,528人を対象にアンケート調査が行われ、妊娠月数や妊娠回数が、様々な睡眠問題に影響しているらしいということが判明しました。

睡眠の問題で苦しむ
妊婦は少なくない!

check!

妊娠月数と睡眠の質

Pregnancy progress

アンケートの結果、睡眠時間に関して見ると、通常の状態と妊娠月数との間に特別な差はありませんでした。反面、寝付きが悪いという入眠障害や、寝ている最中に目が覚める中途覚醒、早く起きてしまう早朝覚醒、昼間に感じる眠気などについて比べると、妊娠月数が多い女性ほど、それらの睡眠問題を抱えている割合が高くなる傾向にありました。
これは妊娠に伴う女性ホルモンの分泌量の変化や、胎児の成長によって増える体への物理的な負担、妊娠が近付くにつれて増大する精神的ストレスなどが原因と考えられます。実際、アンケートに回答した妊婦の過半数が腰痛を訴えており、さらにその30%が腰痛のせいで何らかの睡眠障害を抱えているという結果も得られました。

妊娠回数と睡眠時間

Care Time

妊娠月数に比例して睡眠の質が悪化する一方、妊娠回数が増えるほど睡眠時間も減少しやすくなるという可能性が発見されました。妊娠回数が多いと回答した妊婦は、つまり既に出産を経験している女性です。
妊婦でありながら家事などもこなさなければならない多くの日本人女性にとって、まだ手のかかる子供が家庭内にいることで、様々な負担が増える場合もあるでしょう。そしてその結果、どうしても睡眠時間を削らざるを得なくなった妊婦も少なくないだろうことが予想されます。

睡眠は妊婦だけでなく胎児にとっても重要!

Fetus

胎児にとって最も成長に適した時間は、母体である妊婦から成長ホルモンが最も分泌されやすい妊婦の睡眠中です。だとすれば、妊婦の睡眠時間や睡眠の質は、生まれてくる赤ちゃんの健康を左右する重要なポイントです。妊娠は女性の心身に多大なストレスを強いるだけでなく、その間の家事などの負担も直接的に妊婦の睡眠時間に影響します。だとすれば、妊婦に対して家庭や社会がサポート体制を整えていくことは、母体や胎児の健康と安全を考える上で大切なことに違いありません。

参照元

Reference

日本公衛誌 第50巻,第6号 2003年6月 「本邦における妊婦の睡眠問題に関する疫学的研究」[pdf]