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仕事中に眠い

自宅で十分眠っているはずなのに……

決してサボろうとしているわけではないのに、どうしても仕事中に眠いと感じてしまう方は、きっと多いことでしょう。十分に眠っているにも関わらず、急に襲ってくる仕事中の睡魔。ここでは、仕事中に眠くなってしまう原因や対策などについて詳しく解説します。

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ビジネスパーソンの約7割が
「仕事中に眠い」と感じている

Businessperson

眠りに関するアンケート結果

1,774人のビジネスパーソンを対象に、「仕事中に眠くなることはありますか?」というアンケートがとられました。回答結果は以下の通りです。

  • ある…25.6%
  • まあある…41.3%
  • あまりない…26.9%
  • ない…6.2%

「ある」と「まあある」を合わせると、実に全体の7割近くのビジネスパーソンが「仕事中に眠くなる」という悩みを抱えていることが分かります。

また、同じアンケートでは「1日の睡眠時間はどのくらいですか?」という質問も行なわれました。回答は以下の通りです。

  • 3時間未満…0.8%
  • 3~4時間…12.6%
  • 5~7時間…83.4%
  • 8時間以上…3.2%

「5~7時間」を「平均6時間」と考えれば、ビジネスパーソンの9割近くが毎日6時間以上の睡眠をとっているということ。言い換えれば、ビジネスパーソンの9割近くは、かならずしも睡眠不足とは言えないということです。

それにも関わらず、なぜ7割ものビジネスパーソンは「仕事中に眠くなる」のでしょう?問題は睡眠時間ではなく睡眠の質にあるのかも知れません。

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睡眠の質に影響を及ぼす
要因とは

たとえ十分な睡眠時間を確保していたとしても、睡眠の質が悪ければ、翌日には眠さを感じてしまいます。毎日6時間以上寝ているのに仕事中に眠いと感じてしまう人は、睡眠の質に問題があるのかも知れません。

睡眠の質は様々な要因で低下しますが、中でも主な要因は以下の4点でしょう。

不規則な生活習慣

人の体には、いわゆる体内時計というシステムが存在しています。体内時計とは、簡単に言えば、体の活動や休息を適切に回す機能のこと。不規則な生活習慣が続いている人の場合、体内時計が狂ってしまい、活動すべきタイミングで活動できず、休息すべきタイミングで休息ができない、といった不具合を生じることがあります。体内時計が狂ってしまった人の典型的な自覚症状が、仕事中の睡魔です。

寝る前のアルコール摂取

寝酒に1杯、2杯程度なら問題ありませんが、晩酌で多くのアルコールを摂取した場合には、睡眠の質が下がります。

過度であれ適度であれ、アルコールには入眠をスムーズにする作用があることは確か。ただし過度にアルコールを摂取すると、徐々にアルコールは体内で覚醒作用を持つ物質に変化。その結果、睡眠の質が低下し、翌日の仕事中には「眠い」という状態に陥ります。

睡眠中の酸欠

良質の睡眠とは、言わば、睡眠中の脳が十分に休息している状態のこと。脳が十分に休まれば、翌日に眠いと感じることは少なくなります。

睡眠中の脳が十分に休息するためには、十分な酸素の供給が不可欠。いびきをかく人や、睡眠中に無呼吸となることがある人などは、睡眠中の酸素の吸引量が少なくなるため、脳が十分に休まらず翌日には「眠い」と感じてしまうことがあります。

また、寝る直前に食事を摂っている人についても、睡眠中の血液が消化器官に多く運ばれてしまうため、脳は血液不足(酸素不足)を起こして休息できないことがあります。

寝具の問題

実に単純な理由ですが、寝具の固さや形状が体に合っていないことが原因となり、良質の睡眠を妨げられことがあります。

特に注意すべきは枕です。枕の形状が体に合っていない場合、睡眠中に何度も無意識で寝返りを打つことになるため、睡眠は浅くなります。

心当たりのある方は、一度、百貨店などの寝具売り場で適切なアドバイスを受けながら枕選びをしてみてください。

あわせて、季節や気温に合った掛布団、敷布団を使用することも大事です。一年を通して同じ掛布団・敷布団で寝ている人は、時期に合った適切な寝具と入れ替えるようにしましょう。

睡眠の質を高めるにはどうすれば良いのか?

睡眠の質の低下については、自分の努力で解決ができないものもあります。上記の例で言えば、いびきや睡眠時無呼吸などのような睡眠中の酸欠です。自分で解決できない問題が潜んでいると感じている人は、速やかに適切な医療機関を受診してください。

逆に、自分の努力で改善できる問題もあります。上記の例でいえば、不規則な生活習慣や寝る前の過度なアルコール摂取などは、自分の意識次第で変えていくことができるでしょう。

以下、それら以外にも自分でできる具体的な睡眠対策をご紹介します。仕事中に眠いと感じる人は、可能なものから順番に実践してみるようにしてください。

寝る前に入浴して深部体温を上げる

人の体には、深部体温(体の奥の体温)を下げることで入眠をスムーズにするメカニズムが備わっています。小さな子供が眠くなると手が温かくなりますが、これは深部体温を下げるために手から放熱させている現象。大人においても、寝る直前に手足が温かくなる自覚がある人もいることでしょう。

このメカニズムを応用し、寝る前に入浴して深部体温を上げてみましょう。深部体温が少し上がると、自律神経は反作用を起こして深部体温が急激に低下します。この低下のプロセスで、多くの人は自然に眠くなってしまうはずです。

部屋の気温を適切に管理する

夏は夏らしい気温の中で、冬は冬らしい気温の中で過ごすことが、長く日本人にとっての美徳ともされていました。ところが昨今では、この美徳に警鐘が鳴らされています。夏の暑い夜には冷房をつけ、冬の寒い夜には暖房をつけることが、健康にも睡眠にも良いことが明らかとなっているからです。

夏の熱帯夜に冷房を利用せずに眠ると、睡眠中の発汗により深部体温が過剰に低下します。体温が余分に低下すると、良質の睡眠は得られないだけでなく、夏風邪をひいてしまうこともあるでしょう。

また、寒い冬に暖房を利用せずに眠ると、血行不良となり深部体温の放熱が妨げられ、良質の睡眠を得ることができません。

暑い夜、寒い夜には、躊躇なくエアコンを利用して室温を適切に管理するようにしましょう。

寝る前には脳に刺激を与えない

延々と続く単調な道で車を運転していると、やがて眠くなってしまうことがあります。「単調」や「退屈」を感じた際、人の脳は眠くなってしまう性質があるからです。逆に「刺激」や「興奮」を感じると、人の脳は眠くなりません。

寝る前に映画を観たり漫画を読んだりなどすると、場合によっては、それらが脳へ「刺激」や「興奮」を喚起し、眠れなくなってしまうことがあります。車の運転の例を応用し、寝る前は、なるべく自分を「単調」「退屈」な状態へと導いていくようにしましょう。

睡眠サプリを利用する

昨今、ドラッグストアや通信販売サイトなどでは、様々な睡眠サプリが販売されています。

睡眠サプリとは、入眠をスムーズにしたり睡眠の質を高めたりする働きが期待できるサプリメントのこと。睡眠導入剤などとは異なり薬ではないため、習慣的に飲んでも健康への被害の恐れはありません。効果があるかどうかは分かりませんが、試してみる価値はあるでしょう。

ただし、市販されている睡眠サプリの中には、何ら科学的検証を経ずして商品化されている悪質なものも存在します。よって睡眠サプリを検討する場合には、やみくもに商品を選ぶのではなく、きちんとした臨床試験に基づき一定の作用が確認されたものを選ぶ必要があるでしょう。

寝る前にはスマホ・パソコンを見ない

最近は、若い世代のみならず年配の世代においても、寝る前のスマホやパソコンの閲覧が習慣化されてしまっている人を多く見受けます。スマホやパソコンから送られてくる情報は、脳への「刺激」「興奮」の材料となるため、寝る前のそれらの閲覧は推奨されません。加えて、画面から発せられるブルーライトという光線が良質の睡眠を妨げることが分かっているため、寝る前のスマホやパソコンの閲覧は避けるようにしたほうが良いでしょう。

心療内科などを受診する

あらゆる手を尽くしても睡眠の質が向上した実感が得られない場合、心身に何らかの変調が生じている可能性があります。すなわち、病気の可能性があるということです。

良質の睡眠を得られない原因が病気にあるならば、いかに自分で努力をしようとも、改善することはないでしょう。具体的には、うつ病や睡眠時無呼吸症候群などを患っている場合、努力でこれを改善させることは困難です。速やかに医療機関を受診し、健康的な毎日を手に入れるようにしてください。

睡眠の質を改善させる一助となる?注目の成分・テアニンとは

機能性食品の研究開発で知られる太陽化学株式会社(三重県四日市市)は、睡眠の質を改善させる可能性がある成分として、テアニンの摂取を推奨しています。

太陽化学株式会社が行なったテアニンの臨床試験

太陽化学株式会社では、被験者22名に対し、テアニンの摂取による睡眠の質への作用について臨床試験を行ないました。

試験の事前には「テアニンが睡眠に良い成分であること」「被験者全員いにテアニンを摂取してもらうこと」を説明。しかし実際には、一部の被験者にプラセボ(テアニンの偽物)を摂取させ、本物のテアニンとの作用の違いを分析しました。

結果、本物のテアニンを摂取した被験者のグループにおいて、「睡眠時間が長くなった」「寝入りがスムーズになった」「睡眠中に目覚める回数が減った」「翌日、疲れが取れている実感があった」との回答を有意に回収。テアニンに良質な睡眠をサポートする働きがあることが示唆されました[注1]。

仕事中に眠いと感じる人にはテアニンの摂取を推奨

仕事中に眠いと感じる最大の原因は、前夜の睡眠の質に何らかの問題があるから。睡眠の質を改善させれば、仕事中の睡魔から解放される可能性が高いでしょう。

現在、ドラッグストアなどの商品棚には、睡眠サポートを謳うサプリメントが多く陳列されています。これらサプリメントにどれだけの効果があるかは分かりませんが、仕事中の睡魔への対策の一つとして、試してみる価値はあるでしょう。

ただしサプリメントを選ぶ際には、テアニンのように、臨床試験による有効性が示唆されている成分を選んでください。中には十分な臨床試験を行わず、メーカーの思い込みや信念だけで作られている睡眠サプリも紛れています。

睡眠サプリを検討する方は、まずテアニン配合の商品から始めてみることをお勧めします。

【まとめ】良質な睡眠が健康と美容のベース

仕事中に眠くなることは大きな問題ですが、それ以前に、良質な睡眠をとれていないこと自体が、より深刻な問題です。

厚生労働省では睡眠の質が健康のベースとなるとして、以下のような「健康づくりのための睡眠指針2014」を公表しています[注2]。

  1. 良い睡眠で、からだもこころも健康に。
  2. 適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
  3. 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
  4. 睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
  5. 年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
  6. 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
  7. 若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
  8. 勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
  9. 熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
  10. 眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
  11. いつもと違う睡眠には、要注意。
  12. 眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。

充実した睡眠は、健康づくりのベース。さらに言えば、健康は美容のベースでもあります。

良質な睡眠をとることは、仕事中に眠いという悩みを解消させるだけでなく、健康と美容にも深く影響します。ここで紹介した対策を実践し、良質な睡眠をとって毎日を元気に過ごせるようにしていきましょう。