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Insomnia

寝付きが悪くて眠れない

布団に30分以上入っていても眠れない「入眠困難」

「寝つきがわるく、布団に入ってから30分以上眠れない」状態、いわゆる入眠困難の原因についてまとめました。ストレスや生活習慣の乱れが睡眠に及ぼす影響や、眠れないことで発生する心身の変化についてもチェックして。

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「眠りたくても眠れない」
入眠困難の原因

Insomnia

布団に入ってもなかなか眠れない

布団に入ってもなかなか寝付けず、眠りに入るまで時間がかかる状態を「入眠困難」と言います。 不眠症の症状としては一般的なもので、成人になってからは年齢に関わらず、7~9%程度の確率で症状が出ると言われています。

参考:行動医学研究Vol.17,No.1「入眠障害と入眠時の対処行動の関連」[pdf]

入眠困難と診断される条件と症状は、次のようなものです。これらに当てはまっている場合は、入眠困難であると思って良いでしょう。

  • 眠れる状況にも関わらず眠れない
  • 布団に入った後に頭が冴えてしまう
  • 眠りに入るまでに30~1時間以上かかる
  • 週に3夜以上症状が現れる
  • 3か月以上症状が続いている
  • 入眠できないことで生活に支障をきたしている

ただし、入眠困難の場合は、寝付くまでに時間がかかるものの、一度眠りに入ってしまえば、朝まで覚醒せずに眠れるケースも見られます。

入眠困難の症状に当てはまらない場合

不眠の症状に困っていても、上でご紹介した条件に当てはまらないという方もいるかもしれません。そのような場合、他の不眠症である可能性があります。

  • 熟眠障害
  • 早朝覚醒
  • 中途覚醒

これらの不眠症は、布団に入ってから寝付くまでに、時間がかからないタイプのものです。 それぞれ、深い眠りに入ることができない、起きるべき時間よりも早く目が覚めてしまう、深夜に何度も目覚めてしまう、などの症状があります。 入眠がスムーズなのに日中に眠気を感じるという方は、これらの症状を疑ってみてください。

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考えられる入眠困難の原因

Cause

入眠困難の原因はいくつか考えられ、様々な要因が重なり合って、不眠症状を引き起こしていることもあります。

精神的なストレスや不安

ストレスや悩み、不安などがあると、体は緊張状態になっているため、入眠困難に陥りがちです。これは、精神生理性不眠症と呼ばれていますが、代表的な原因は次のようなものです。

  • 生活環境の変化
  • 受験や就職などに対するストレス
  • 人間関係に対する悩み

布団に入ると考え事をしてしまって、頭が冴えてしまうことから、入眠困難の原因になりやすいものです。 また、次にご紹介する「自律神経の乱れ」にも関係しています。

自律神経の乱れ

自律神経は、活動を行うときの交感神経と、リラックスするときの副交感神経の2つのバランスによって成り立っています。スムーズに眠りにつくためには、副交感神経が優位にならなければいけません。ですが、ストレスや不安、悩みなどがあると、脳が興奮状態になるため交感神経が優位になり、入眠しにくいという症状が現れるのです。

また、眠りに必要なホルモンである「メラトニン」は、自律神経から放出されるノルアドレナリンによって合成されます。 自律神経が乱れることによって、メラトニンが作られにくくなることも、入眠困難の原因となります。

深部体温が高い

深部体温とは、体内の温度のことを指しますが、深部体温が高い状態では、眠りにつきにくくなるという報告があります。

深部体温が下がると生命を支えている体内の酵素反応が不活発化し、代謝が下がり、脳を含んだ全身の休息状態が作り出される。

出典:ヒトの体温調節と睡眠 内山・降籏 日本温泉気候物理医学会 2014[pdf]

体の外側から体温を測ってみても、朝よりも日中の活動時間の方が、体温が高いことが多いものです。これも、体が活動しているからなのでしょう。 深部体温を下げるには、運動や入浴などで深部体温を下げ、徐々に低下させていく方法が効果的です。

眠れないことに対する不安

なかなか眠りにつくことができない日が続くと、「今日も眠れないのではないか」という不安を感じるようになります。 この不安感がさらに入眠を困難にして、ストレスを感じる原因にもなってしまうのです。 こうなると、不眠によってストレスや不安を感じ、それによって不眠が悪化する、という悪循環に陥ってしまいます。

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入眠困難が及ぼす影響

Infruence

入眠困難でどんな影響が出る?

眠りたくても眠れないという不眠の悪循環に陥ってしまうと、身体だけでなく精神的も疲弊してしまい、日常生活にさまざまな支障が現れます。

イライラしやすくなる

人と話すのが億劫・人に会いたくない

集中力が長続きしない

記憶力の低下が見られる

物事の説明がうまくできない

話し方がゆっくりになったと言われる

髪型・服装などの身だしなみが整えられない

外出・買い物などに行けなくなる

以上のような症状が複数現れると、以前とはまるで別人のようだと言われることも。さらに悪化するとうつ病などの精神的疾患を引き起こす可能性もあるため、油断は禁物です。
毎日のように眠れない状態が続いている方は、健康的な身体と精神のためにも、できるだけ早急な改善・対応が必要となります。

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入眠困難改善・対策する方法は?

Improvement

入眠困難の改善をするためには、身体にある「眠りのスイッチを入れること」が大切。そこで重要になるのが自律神経です。自律神経には覚醒と関わっている交感神経と、リラックス時に欠かせない副交感神経の二つがあり、人間は副交感神経が優位になることで眠りやすくなります。では、どうすれば副交感神経が有利になるのか?というと、体温を下げればいいのです。そこで、入眠困難改善のために、「体温」と「副交感神経」に注目してみましょう。体温を下げ、副交感神経を優位にするための方法は、具体的に次のものが挙げられます。

食事は眠る3時間前までに済ます

食べたものを消化するときには胃が活発に働くこともあり、体が温かくなって入眠には向きません。ムリに眠っても体は食べ物を消化するために働いているので、睡眠の質も落ちます。消化に時間がかかるお肉や揚げ物はよく噛んで食べるようにし、消化が落ち着いてから眠りましょう。そのためには食事は眠る3時間前までに済ませることが大切です。

眠る前にお風呂に入って体温をあげる

お風呂に入れば強制的に身体を温められるので、その後、体温が下がるタイミングで自然な眠りに近づけます。北海道浅井学園大学生涯学習研究所研が行った調査では様々な時間帯で41℃のお湯に1時間つかった場合、睡眠6時間前に入浴開始した例で最も入眠までの時間が短縮したと報告されました。寝る直前に入浴すると深部体温が上がりすぎて入眠を妨げるので早めの睡眠を心がけましょう。

参照元:北海道浅井学園大学生涯学習研究所研究紀要 『生涯学習研究と実践』第4号小田史郎
『睡眠前の体温変動 が入眠に及ぼす影響』[pdf]

有酸素運動をする

軽い運動を行ったあとは副交感神経が優位になり、入眠を促します。高齢者を対象とした実験では、65歳以上の女性を対象に、寝る前に5分~10分程度のストレッチを行ったグループと、そうでないグループでは、ストレッチを行ったグループのほうが、睡眠感を示す睡眠総合得点が良好になったという結果もあります。 そのため、睡眠前に足踏み・フラフープ・スクワット・エアロビクスバイスなどの有酸素運動を行いましょう。 しかし、ハードな運動を行ってしまうと体温が上がりすぎてしまい、かえって入眠を妨げてしまうこともあるので注意しなければなりません。

参照元:北畠義典『満足な睡眠を得るための手段のひとつとしての運動』[pdf]

寝具や室温を整える

寝ている間は寝汗によって体温が下げられています。ですが、必要以上に高温設定にした電気毛布を使っていたり、部屋の温度が高い、使っている寝具が熱を逃がしにくいものだったり吸水性の悪いものだとうまく寝汗をかくことができず、体温が下がれないケースもあるので注意しましょう。

光の量をコントロールする

寝る前に強い光を浴びると眠りの質が下がります。特にろうそくや夕日などオレンジ色の光を見るとリラックス効果を持った副交感神経が働いて眠りやすくなるので、寝る前は照明を明るくしすぎないようにしましょう。スマホやパソコン、テレビからも強い光が発せられているので注意が必要です。画面の明るさを調整したり、サングラスをかけるなどしたりすると分な光をカットできます。

眠りに良い成分をサプリメントで摂る

睡眠に悩む方に向けてつくられたサプリメントもあるので、利用することで質の良い睡眠が期待できます。とくに神経の働きを落ち着かせることでスムーズな睡眠へ導いてくれる「テアニン」という成分を含むものがおすすめです。

仕事の都合で夜遅くに帰ることが多かったり、家事や育児で忙しかったりする日々だと、食事や光のコントロールは難しいもの。サプリメントなら時間がない人でも手軽に利用できます。中には女性に嬉しい美肌成分を含んでいるサプリもあるようなので、チェックしてみてください。

病院・クリニックに相談する

入眠困難の状態が継続的(3か月以上)に続くのであれば、病院・クリニックに相談をしてみましょう。入眠困難時の原因としては様々ありますが、心理面での問題を抱えているケースが多く、中には自身で症状の改善をすることが難しい場合もあります。最近では睡眠障害専門の病院やクリニックまであるくらいです。原因がわからない場合には一度診察を受けてみると原因が特定できるかもしれません。

入眠困難の場合には何科へ行けばよいの?

「精神科」や「心療内科」で見てもらえます。 もし近くに睡眠障害専門の病院・クリニックがある場合にはまず相談をしてみてください。

【東京エリア】の不眠症治療で評判のクリニック

青山・表参道_睡眠ストレスクリニック

診療科目 心療内科
院長 中村 真樹
住所 東京都港区南青山5‐1‐22 青山ライズスクエア3階
電話番号 03-6427-6062
診察時間 10:00~13:00、14:30~18:30、土曜は9:00~13:00
休診日 日曜日・祝日

青山・表参道_睡眠ストレスクリニックは、表参道駅のすぐ近くにあり、睡眠やストレスにかかわる治療を専門にしているクリニック。丁寧に患者の話を聞いた上で、それぞれの症状に合わせて最適な処置を行うことで評判です。また、日本睡眠学会認定医・日本精神神経学会精神科専門医(指導医)が在籍しています。